ゲームプレイ動画の未来について、これはマックスむらいの話ではない。

明日このニコ生に演者として出ます。

東京ゲームショウ2014 ニコニコブースから叫ぶ「ゲーム実況よ、どこへ行く!?」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv193667253?ref=top&zroute=index


なんといいますか、この陣容をみてほしい。
浜村弘一KADOKAWA 常務取締役) 
宮下泰明(AppBank株式会社 取締役)
内田拓郎(スパイク・チュンソフト プロモーション担当)
ひげおやじ (番組ディレクター兼 ガジェット通信 副編集長)
渡邊浩弐 (MC)


みごとなKADOKAWAドワンゴ陣営なんです、、、私が一発かまさなくてはいけない気持ちがあります。なので「私は好きに話すので、出してください!」ってドワンゴの中條さんに言ったらこんな豪華な人たちと話せることになりました。がんばります。応援おねがいします。


ただ、こういうトークショー形式って好きなこと言えないし、全部言えるわけでもないしさみしいので、私が感じているゲーム動画ビジネスについて、思うことを書いてみます。


以下すべて想像の産物です。
事実ではないし、正しいことなんて何一つ書いていません。所属する会社およびマックスむらいとはあまり関係ありません。なにとぞ、ご了承ください。



Youtube でゲームプレイ動画が人気を得るようになった理由。


現在、Youtubeで最も再生回数の多い動画コンテンツはミュージック>ゲーム>子供向け動画の順だ。ゲームはミュージックの半分以下くらいの規模感。この3つの中ではゲーム>子供向け>ミュージックの順で再生回数の伸びが大きい。


Youtube 上でゲームプレイ動画の露出が増えた理由が、かなりあっけない。2年くらい前、Youtubeが、公式ブログでランキングやおすすめ動画等を決めるロジックとして「動画再生時間」を最も重要な指標にすると発表してから潮目が変わった。


それまでは、ネタとかバズる動画や時事ネタ、音楽が人気を集めていた。Youtube ではこの動画を一人が何分何秒みたのか、最後まで動画をみたかといった数値を記録していて、長時間視聴されるゲームプレイ動画が、Youtube のあらゆるところで表示され、再生回数を獲得していったのだ。


余談だが、この3つのジャンルが Youtube で見られるようになった理由はもう一説ある。テレビが音楽もゲームも子供むけ番組もやらなくなったからだ。テレビが、より広告主が多くより広告効果の高い女性向けの番組ばかり作るようになったからという話もある。F1層とか言ってるのがそれだ。


ミュージック、ゲーム、子供向け分野は追いやられたが、ここを支持する層は可処分時間は多く需要はもともとあったということだ。


余談その2、子供向け動画が人気を得ている理由は間違いなく親からもらったお下がりスマホ、お下がりiPadだ。今ではhuluもあってさらにこの傾向は加速するんじゃないかと思っている。子供向け動画はまだまだ伸びる。



Youtube で支持されるゲームとは?


海外で Youtube の恩恵を受けたゲームを一つあげるならマインクラフト。次に League of Legends がわかりやすい。あとはGTA。ホラーも強いけど、ホラーやFPSはジャンルとして強いという印象。


マインクラフトとGTAは形は違えど、プレイヤーに与えられた自由度がコンテンツとして成立しており、動画製作者と視聴者に受け入れられている。
League of Legends はプロゲーマーが存在し活躍していてEスポーツと言われながら盛り上がっている。Youtube 動画もスーパープレイが中心。


日本で見られるゲームプレイ動画はスーパープレイ中心だったように思う。そこから、赤髪のともさんや死神さんがゲーム実況動画を広げてきたように見える。


誰が最初かは知らないが、赤髪のともさんの、ゲームタイトルごとに一緒に遊ぶ人を変えて、一緒に遊ぶスタイルは実況文化にひとつの変化を与えている。それに合わせて、視聴者も変化してきた。ゲームがうまい人よりもゲームを一緒に遊んでいるように感じられる空気感を尊重するようになってきた。



ゲーム実況という言葉は現状を捉えられなくなっている


今回の「ゲーム実況よ?どこへ行く!?」というタイトルは適切ではない。ゲーム実況というのは、ゲーム動画の1つのジャンルだからだ。


ゲーム実況動画とはゲーム画面がメインで、実況者が何をやっているのか逐一説明しながら進めるスタイルだ。大事なのは実況者の話術や声で、楽しみ方がラジオに近い。視聴者のことをリスナーという文化がまさにそれだ。


しかし、私がよく知っているマックスむらいの動画はニコ生もYoutubeもどうみても実況ではない。なんというかゲーム画面より人物を写す面積の方が大きいし、ろくでもない話ばっかりするし、実況とはかけはなれている。Youtube の巨人ヒカキンさんの動画も彼の顔とか動きとかリアクションのインパクトがとても大きい、ゲームを見るよりそれをネタに彼自身が何するのかが気になる。


彼等をゲーム実況というのは実況者に悪いし、この二人を除いてゲーム動画の話をするのはとてもさみしい。実況というワードでは現状を捉えられなくなってきていると言いたい。声からリアクションへ、ラジオからテレビが生まれたくらいの大きな変化が起きてきている。


実況との最も大きな違いは演者が顔を出し、全身でゲームプレイを見せるスタイルだ。あとあんましゲームがうまくなくて、より演者の人間味を楽しませるものが多い。視聴者と同じ場所で、一緒にゲームをしている感覚をさらに一歩踏み込ませているように感じる。


だから素直に実況という狭い言葉よりは、ゲームプレイ動画にしてほしい。でも今回の出演者の人たちは実況という言葉が好きだと思うからあまり強く言えない。


Youtube のコメント欄が進化している。


なんというかいい意味での無法地帯から、少しずつたまり場化しているように感じる。内容をほとんど無視してみんなで井戸端会議が始まっていることもある。
これは将来的にまとめサイトの立ち位置がなくなってしまうんじゃないかなってくらい勢いを感じている。ここの扱い方を直感的に理解しているのはヒカキンさんのコメント欄だ。勉強になる。


人気動画配信者のコメント欄はパワーがある。一方でニコ生のコメントもあれはあれでいい。演者としてはニコ生のライブは本当に気持ちいい。視聴者の一体感が強くライブと相性がいい。あとで反応を見返すのが面倒すぎるけど、ライブはいい。


ゲームメーカーとゲーム実況、売れるゲームとは?


海外は、その恩恵をある程度理解し使えているようにみえる。利用規約Youtubeでの動画配信を認めると書いてあるものもある。


国内では、Youtubeを見る限りではよくわからん。というか勢いが見えない。
PS4では、ソフトメーカーが動画配信させてもよい部分を設定できるというが、それを求める視聴者と配信者がいないと思うので何を言っているのかがわからない。



動画が人気なほど、売り上げにつながるゲームはなにか。


悪い順から書いていく。そもそも動画で商売とつなげにくいゲームとして最悪なのはキャラクターや音など権利関係の調整が難しいもの。ゲームメーカーで調整できないことが多い。


相性が悪いものは、買い切りでテキストが多くてエンディングが見せ所となるゲーム、ネタバレを気にするユーザー、作者が多いから。


次に人気が獲得できてもソフトが売れないものはホラー。これは配信者のリアクションがおもしろいのであって、視聴者がゲームを買って追体験したいわけではないからだと思う。


動画とビジネスが結びついた代表作はマインクラフト。お手本となる動画があって、自分たちも彼らのように遊びたい!と思わせる。マインクラフト自体も寛容な雰囲気。GTAもそんな感じ。


国内ではアップデートができる、プレイ時間がほぼ無限、かつゲーマー的な教養を必要としない、ユーザー数が圧倒的に多いゲームが一気に支持されるようになった。つまりスマホゲームだ。


最近の人気動画の傾向は、動画視聴者にゲームのうまさ熟練度を強いることがないからか、視聴者維持率が高い。一時期マックスむらいの Youtube 動画は最後まで見られる率が50%超えていた時があって意味がわからなかった。



ゲーム動画配信者にとってのゲームプレイ動画


はっきり言ってYoutubeのほうがやりやすい。より多く視聴者を獲得でき、よりシンプルに収益を得られるからだ。


視聴者の獲得については、ニコニコ動画では実況者という文化が根強く、動画内容もハイコンテクストな方向に行きがちだ。あのコメントシステムも視聴者との掛け合いを重視させる圧力が強く、小さなコミュニティとしてまとまっていく。コミュニティレベルという仕組みもそうしたタコツボ化、密なコミュニケーションを助長させている。


実況者という型と、狭い範囲での視聴者に応えることが人気をとる定石になりがちで、スマホゲームで遊ぶ層には参加しにくいというか分かりにくい放送となる。逆に言うとここで作ったファンとは本当に強固な関係性を作れると思う。


次に収益だが、Youtube は視聴回数に比例して収益が得られる仕組みだが、ニコ動はよくわからない。というか調べていない。先般、月額○○円の制度が始まったが、本当に難しいと感じている。マックスむらいという人ははじめて1ヶ月で1万人を超えているけど、これを維持するのも新しい人を獲得していくのもまだまだこれから。挑戦し続けるしかないと思う。


物販の可能性だが、これもまた小売をやっている立場から言うと難しすぎる。儲かるよとはいえない。マックスむらいという人は保護フィルムを5ヶ月で7万枚以上、サイダーを2ヶ月で5万本以上販売しているけど、これも今までのチャレンジの延長線から、なんとか流れを掴んだだけで、ほぼ運としか説明できない。


次にプラットフォームからでなく、間接的にでもスポンサーから制作費広告費を頂いて動画を制作する手段(流行のネイティブアド)だが、私はこれは頭打ちすると思う。理由はあとでなんとなく書く。


Youtube のトッププレイヤーは視聴数の稼げないゲームはやらない傾向にある。そして、再生回数が多ければ多いほど広告収益を得られるようになっている。視聴者の支持が得られる動画を作れば食べていけるということだ。


つまり、勝てるゲームがさらに勝つ流れが Youtube には存在している。
私は今後 Youtube の恩恵を得られるゲームはトップ層は多くて年に3タイトル、次のレイヤーは月に5タイトル程度それでもトップの10分の1の恩恵で、その下は何も得られないという世界が来るのではないかと予想している。なので、MCNという仕組みにをしかける側が言うほどの期待値が見えない。


配信者が上げられる動画も日に1〜3本程度と限られているといいうのもある。その中から見てもらえる動画を選ばなければいけない。トップ Youtube プレイヤーは見られないゲーム動画を配信していたら置いていかれる。半年か1年後にこの傾向はもっと露わになると思う。


念を押すがYoutube 全体のトレンドのことであって、マックスむらいのことを言っているわけではない。あの人は何本かよくわからんけど頑張るわーとか、とりあえず撮るわーって動画をよくあげる。あと、一緒に出る人を育てるのが好きみたいだ。バイヤーとか、高橋くんとか、ミクシィの人とかゴージャスとかあとゴージャスとか、ゴージャスとか。


プラットフォーマーにとってのゲームプレイ動画

ドワンゴは今インディーズゲームを育てている。青鬼のような事例を機に、ニコ動におけるボカロを作りたいのだと思う。集英社のように権利調整を先に済ませてメディアミックスで書籍化、映画化、グッズ化と広げていくこれまでの角川的な考え方がやりたいのだと思う。


いいと思うが、短期的なブームを成功事例にして終わると思う。今の時代におけるガンダムエヴァンゲリオンを作る要素はインディーにはほぼ見つからないと思う。今支持されるゲームの作り方が「どれだけの時間、どれだけの頻度遊ばれるか」であってそれはインディーゲームでは作りにくい。一週間一ヶ月の短期的な感動を与えたとしてもまた、そのトップを走るゲームに座を奪われることになるからだ。であればまだアニメに投資したほうが長く気を引くことができる。


ドワンゴが投資して育てるべきはそのゲームの魅力を伝える配信者ではないかと思う。現在のような難しい支援ではなくて、インディーゲームと一緒になってそのゲームの人気を広げる、ゲームマスター的な公式プレイヤーをセットにして育てることができればほんの少しは可能性があると思う。


国内の Youtube はおひねりシステム以外にも動画配信者を育てていくのと、国内メーカーに「動画出していけや!権利とかビビってんじゃないよ!」って啓蒙していくのが基本であとはなんか適当に頑張るんじゃないかと思う。あそこはグローバルとどんな調整しているのかよくわからないところもあるので、傾向がつかめません。


今後のゲームプレイ動画事情はどうなる?


Youtube が作った、勝てるゲームがさらに勝てる流れはまだ加速すると思う。同じことをまた書くが、現在の Youtube トッププレイヤーは再生数がとれる、もしくはビジネスができるメーカーとしか付き合わないようになる。マックスむらいの話ではない。おそらく、2〜3強のみのゲームタイトルがのこり、ポッと出で再生回数かせげるゲームが Youtube で支持されるのみ。


ゲームメーカーのブランド力というものは以前のような輝きを取り戻すことは無いと思う。
なぜなら、Youtube 動画で生き残るには、視聴者に見てもらうための動画を作るしか無いから、そしてそれで収益が成り立つから。ここにゲームメーカーにとって都合の良いゲームの楽しませ方を挟ませる余地は本当に少ない。


ただし、テラリアのようにかつてのオンラインゲームのゲームマスター的な人を擁して、自分たちでプレイヤーの輪を広げられるメーカーには可能性がある。昔ラッキーゲームスというスマホゲームクリエイターがいたが、彼は存在することがマーケティングになっていた。あれを動画でできるメーカーがいればブランド化も復活すると思う。


Youtube の世界ではMCNという言葉で人気の実況者を集めて収益分配する勢力の声がでかい。しかし、パーソナリティを売りにする配信者に限界が来ると感じている。彼等が人気を作った型にはまった動画づくりに飽きが出てくるとおもう。配信者の人格を見せていく動画を超えてより企画、というか今の Youtube に合った番組づくりができる配信者が再生時間をとれるようになっていき、そして再生回数もとれるようになると思う。


バラエティー化ができるところが王道的に勝つ。バラエティー化といってもスポンサーの影響が無いテレビ的なものなので、なんと言っていいかわからない。NHKおもしろいけどそういうものではないとおもう。


この流れの中で隙があるとすれば、実はスーパープレイだ。Eスポーツ的なのも隙はある。理由としては誰もやらなくなってきたからというのと、プレイヤー層が昔のゲーム人口より多いので、すごくうまい人はそれはそれで、支持されてビジネスを生むようにできるんじゃないかと思う。


それでここからは、あんまし書きたくないけど、1年後にはメーカー、配信者、プラットフォーマーとの間で視聴者の時間の奪い合いが始まると思う。


その結果、ゲームプレイ動画というジャンルは動画配信者に食われて相対的に弱くなると思う。ゲームも動画もどちらもスマホの時間の食い合いという構図から抜け出せないからだ。きっと1〜2強のゲームが配信者とうまくやって生き残り、配信者はゲーム以外の動画で視聴者と時間を作っていく方向で自分たちを成長させる。ある視点ではゲームVS動画のように見えることが起きると思う。


うちがどうとかという話ではなく、こうした事態は確実に起きると思う。このトレンドの中でゲームメーカーにできることといったら、配信者と一緒になってゲームと同じように動画に参加して、視聴者に応えるしかない。動画もまたゲームの一部だくらいの参加しかないと思う。


そういった会社だけがパズドラやモンストのように、ゲームプレイ動画の恩恵を得ることができる。山本Pはそういう意味でも天才だといつも思う。ミクシィも頭おかしいんじゃないかと思うくらい自由だなと感じる。


バラエティー化とは言うが、制作費、ギャラを支払うことから始まるテレビ的な動画制作ではこの2つに追いつけない。テレビの論理で動画を作る人はおいていかれると感じている。


ドワンゴはニコ生もっとがんばってほしい。ここは Youtube と全然違う可能性がある。


ライブ(生放送)には大きな可能性がある。ライブやるなら、Youtube より Ustream よりニコ生のほうが力があると感じている。Eスポーツなどのアスリート的な方向やマックスむらいの生放送のようなエンターテイメント性の高いライブは録画とは違うパワーがある。twitch はここだと思う。みんなでひとつの物を見て熱狂するのは、やっぱ全然違うしなにより、台本なしで生放送続けると演者と視聴者の底力が大きく育つ。


かつ、ドワンゴさんと頑張っているマックスむらい部では、さらに濃い価値が作れてきている。
Youtube は楽しんでるのを見て楽しんでもらう、次の動画でまた返す、と時間差がある。一緒に楽しむ感はむらい部のほうが強くなっていると思う。お互いの違いはもっと色濃くだしていきたい。


ってことで明日話したいことを妄想でずらずらと並べました。マックスむらいにとって都合のいいこと書きたいから書いたわけじゃなくて、私が感じていることをずらずらならべています。繰り返しますが事実や正しいことは何も書いておらず妄想です。朝になったら大幅に修正&変更&削除することもあるので、もろもろよろしくおねがいします。